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登録販売者の平均給料・年収は?勤務先や都道府県によって変わる?

登録販売者の平均給料・年収は?勤務先や都道府県によって変わる?

登録販売者を目指すにあたって、給料や年収が気になる方もいるのではないでしょうか。

当ページでは、登録販売者の平均給料・年収や、給料に差が出る理由、登録販売者の都道府県別平均年収について詳しく説明します。

また、年収アップを目指す方法や薬剤師との比較、登録販売者として働くための方法と流れにも触れますので、ぜひ参考にしてください。

更新日:2024-06-27(公開日:2019-02-06)

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この記事を監修したのは

登録販売者講座 講師:石川 達也氏

登録販売者講座 講師:石川 達也

この記事の執筆者

BrushUP学び専任ライター:
西村 美保(登録販売者資格保有)

BrushUP学び専任ライター:西村 美保

登録販売者の年収は全国平均でどれくらい?

登録販売者の年収は全国平均でどれくらい?

登録販売者の全国平均年収は380万円

登録販売者の求人情報(indeed)から全国の平均月給と平均年収を割り出したところ、以下の結果が出ました。


  • 平均月給:27万円程度

  • 平均年収:380万円程度

※給与データ出典元:indeedキャリアエクスプローラー(2023年6月19日時点)

一般職で働く登録販売者は、日本全体の平均年収を下回る給与水準

登録販売者の平均月給は、2019年と比較して5万円程度上昇しています。最低賃金の上昇や物価高による給与のベースアップが影響した結果です。
しかし、令和3年分民間給与実態統計調査(国税庁発表)によると、日本全体の平均年収は443万円という結果が出ていますので、一般職として働く登録販売者の給与は相対的に低い水準といえるでしょう。
ちなみに職種別で比較すると、事務アシスタントやホテルフロントスタッフと同程度の年収水準です。

給料以上にやりがいを強く感じられる

未経験だったり、経験が浅かったりするうちは、登録販売者の給料・年収は高いとはいいがたいものです。
しかし、医薬品を扱うため、資格がないと働けないのが登録販売者の仕事です。

体調に不安を抱えるお客様にとって登録販売者は心強い相談相手であり、「お客様の健康を守っている」という自負ややりがいが得られるでしょう。

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登録販売者は年収アップを目指せる?

登録販売者は年収アップを目指せる?

転勤ができると給料がアップする!

転勤可能な登録販売者の正社員は、エリア限定正社員より基本給が2~3万円程度高く設定されています。

登録販売者の主な勤め先であるドラッグストアやスーパー、ホームセンターなどは、チェーンストアとして展開している企業が多くあります。
全国展開している企業であれば、各都道府県に店舗を有するため、正社員は転勤(転居を伴う異動)が発生します。

しかし近年、子育てや介護等で地元就業を希望する社員が増加し、家庭の事情で転勤できない優秀な社員が退職してしまうというおそれが出てきました。

そのため各企業は「エリア限定正社員」といった、転居を伴わない範囲での異動のみで済む雇用形態を設置。
転勤可能な正社員(ナショナル社員・リージョナル社員)とエリア限定正社員は、給与基準で区別されているケースがほとんどです。

店長クラスになると年収500万円以上が目指せる!

給与水準が低めの登録販売者ですが、店長クラスになると年収500万円以上を得られるケースが少なくありません。

登録販売者が年収を上げるには、「店舗管理者」になれるかどうかが1つの基準となります。

登録販売者は、規定された実務経験の要件を満たすと店舗管理者になることができます。

店長や副店長といった店舗管理をおこなう役職に就くには、この実務経験は必須といえるでしょう。

ドラッグストアのように店舗数が多い一般用医薬品販売店で勤務する場合、入社から2~3年で店長に抜擢される社員も多い傾向です。

大幅な年収アップを目指すには、まずは現場で経験を積み、店長などの管理職を目指すことが推奨されます。

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登録販売者の給料は勤務先や雇用形態で変わるの?

登録販売者の給料は勤務先や雇用形態で変わるの?

勤務先や雇用形態、資格の有無で給料は異なる

登録販売者の給料・年収の平均は、勤務先や雇用形態によって異なります。
実際の求人などをもとに比較してみましょう。

ドラッグストアの正社員平均給料

登録販売者の主な勤務先であるドラッグストアの平均給料を見てみましょう。
まず、正社員として働く場合です。未経験からスタートした場合の登録販売者平均月給は約20万円程度で、年収は平均300~350万円程度です。

全国で展開している大手ドラッグストアの正社員の給料は以下となります。

ドラッグストア名 月給 年収例
ウエルシア薬局 210,000円~
(資格手当含む)
522万円
(中途入社2年目/店長)
サンドラッグ 206,150円~ 404万円
(入社4年目/25歳/店舗運営責任者)
コスモス薬品 211,000円~
(一律手当含む)
570万円
(34歳/店長)
スギ薬局 198,000円~ 480万円
(経験2年/29歳/店長)
クスリのアオキ 210,000円~
(資格手当含む)
330万円
(1年目/一般職)

※関東エリアのキャリア採用(実務未経験可・全国転勤あり)登録販売者正社員求人を比較
※参考求人サイト:リクナビNEXT、マイナビ転職

資格手当のほか、営業時間が長い店舗で勤務する場合は夜勤手当が支給されることもあります。

なお、店長クラスになると、平均月給が30~40万円程度まで上がるようです。

経験などによってボーナスや諸手当の金額が異なるケースが多く、企業によって大きな差があるのがドラッグストアの特徴といえるでしょう。

ドラッグストアのパート・アルバイト平均給料

パート・アルバイトとして働く場合は都道府県による地域差も大きいため、東京都のドラッグストア求人を参考に説明しましょう。

登録販売者のパート・アルバイトは、店舗管理者になれる実務経験の有無で時給が異なる傾向にあります。
BrushUP学びが調査した都内の登録販売者平均時給は以下となります。

未経験からスタートする場合の登録販売者平均時給は、1,150~1,180円程度でした。
現在の東京都最低賃金が1,072円ですので、無資格者より高い時給が得られることがわかります。

なお、2年以上の実務経験がある登録販売者の平均時給は、1,280~1,480円程度でした。
登録販売者は、経験を積むことで時給が一気に上昇する資格といえるでしょう。

※2023年3月、BrushUP学びがハローワークおよび求人ボックスの登録販売者パート・アルバイト求人の時給を調査

コンビニエンスストアは給料設定が高い傾向

勤務先別に比較してみると、コンビニエンスストアの給料設定が高い傾向にあります。

一般用医薬品を積極展開しているローソンでは、登録販売者の正社員の月給が27~35万円(※)であり、ドラッグストアと比較すると高額な設定をしています。

その理由として、登録販売者の人材確保に苦戦していることが挙げられるでしょう。
実際に店舗管理者として働ける実務経験者を中心に採用活動をおこなっている様子が見受けられます。

(※)ローソン公式求人情報より出典。東京23区内での給料。

調剤薬局で働く場合の平均給料

ドラッグストア等の小売業の店舗に比べると数は少ないですが、登録販売者の就業先の1つに調剤薬局があります。

しかし、調剤薬局は薬剤師が常駐しているため、一般用医薬品の接客・販売よりも、調剤事務や受付に従事するケースが多いことを念頭に入れておきましょう。

そのため、登録販売者が調剤薬局で働く場合の平均給料は、調剤事務・受付スタッフと同等となります。
例えば、東京都で未経験から勤務する場合、正社員の月給は平均18万円程度からのスタート、アルバイト・パートの時給は平均1,100円程度からのスタートとなるようです。

調剤薬局で働きたい場合は、登録販売者資格のほか、PCのタイピングスキルや調剤事務のスキル(レセプト)を習得することが推奨されます。

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都道府県別にみた登録販売者の平均月給・年収

都道府県別にみた登録販売者の平均月給・年収

【登録販売者】都道府県別月給・年収データ

以下都道府県別に、登録販売者の平均月給と平均年収を比較してみました。
なお、平均月給については、2019年と2023年の比較もしていますので、変動状況も併せてご確認ください。

都道府県 2019年
平均月給
2023年
平均月給
2023年
平均年収
北海道 22.0万円 28.6万円 404万円
青森県 22.6万円 27.5万円 388万円
岩手県 22.5万円 28.1万円 397万円
宮城県 22.2万円 28.5万円 402万円
秋田県 22.8万円 28.5万円 403万円
山形県 22.0万円 28.5万円 403万円
福島県 22.1万円 28.2万円 398万円
茨城県 22.5万円 27.6万円 390万円
栃木県 22.6万円 27.8万円 393万円
群馬県 22.0万円 27.7万円 391万円
埼玉県 22.0万円 26.6万円 375万円
千葉県 22.2万円 26.2万円 371万円
東京都 22.1万円 26.2万円 370万円
神奈川県 22.1万円 27.7万円 392万円
新潟県 21.9万円 27.4万円 386万円
富山県 22.7万円 27.6万円 390万円
石川県 22.3万円 27.3万円 386万円
福井県 23.1万円 26.9万円 380万円
山梨県 22.4万円 28.3万円 399万円
長野県 22.0万円 27.4万円 386万円
岐阜県 22.4万円 26.8万円 378万円
静岡県 22.1万円 27.1万円 383万円
愛知県 21.9万円 27.0万円 382万円
三重県 21.4万円 27.2万円 384万円
滋賀県 20.9万円 27.6万円 390万円
京都府 21.9万円 26.1万円 369万円
大阪府 22.1万円 26.1万円 368万円
兵庫県 21.4万円 25.5万円 360万円
奈良県 21.2万円 25.8万円 364万円
和歌山県 22.4万円 22.8万円 322万円
鳥取県 21.1万円 24.3万円 343万円
島根県 22.0万円 24.6万円 347万円
岡山県 22.1万円 25.4万円 358万円
広島県 22.0万円 24.2万円 341万円
山口県 19.2万円 22.5万円 318万円
徳島県 19.4万円 23.3万円 329万円
香川県 20.4万円 23.9万円 338万円
愛媛県 19.7万円 22.6万円 320万円
高知県 21.1万円 23.5万円 332万円
福岡県 21.6万円 24.3万円 344万円
佐賀県 22.3万円 20.6万円 289万円
長崎県 22.2万円 20.7万円 292万円
熊本県 21.8万円 20.4万円 289万円
大分県 22.8万円 24.5万円 345万円
宮崎県 21.8万円 20.3万円 287万円
鹿児島県 22.2万円 24.5万円 346万円
沖縄県 22.9万円 24.6万円 347万円
全国 22.0万円 26.8万円 380万円

※給与データ出典元:indeedキャリアエクスプローラー(2023年6月19日時点)

登録販売者の給料・年収は「西低東高」の傾向

都道府県別に見た場合、登録販売者の給料・年収は「西低東高」であることがわかりました。
東日本では平均年収が380万円を超える県が多く、西日本は350万円に満たない県が多い傾向にあります。

平均年収の高い県と低い県でおよそ120万円の差がある

2023年6月現在、登録販売者の平均年収がいちばん高いのは北海道の404万円、いちばん低いのは宮崎県の287万円という結果になっています。

同じ日本でありながら都道府県によって賃金差があるのは、以下の理由が考えられるでしょう。

・その地域でかかる生活費等に差があり、最低賃金が異なる
・医薬品を販売する店舗の数が異なり、登録販売者を多く募集しているエリアの方が給料が高い傾向になる

もちろん、給料・年収だけで勤務する都道府県を選択することは難しいでしょう。
しかし、都道府県によって年収の格差は約120万円にも達します。

複数の都道府県に勤務できる立地に居住されている場合は、平均年収を考慮した勤務地の選択を検討してみるのはいかがでしょうか。

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薬剤師と比べて登録販売者の給料は安い?

薬剤師と比べて登録販売者の給料は安い?

資格取得の難易度の違いにより、給料に差がある

登録販売者より薬剤師のほうが資格取得の難易度が高い

登録販売者と薬剤師の給料の差は、資格取得までの難易度の違いによるものです。
薬剤師試験には受験資格が設けられており、それを満たすために大学の薬学部で6年間勉強する必要があります。

一方の登録販売者試験は、3ヶ月程度の学習期間で合格が目指せるといわれています。
学習期間や学習範囲といった試験の難易度の差が給料に反映されているといえるでしょう。

関連記事 登録販売者に独学合格!勉強時間・テキスト・勉強法を経験者がすべて公開

登録販売者と薬剤師の平均年収を比較

では、登録販売者と薬剤師ではどれくらいの年収差があるのでしょうか?

薬剤師の平均年収は500万円程度(※)であり、平均年収が380万円程度である登録販売者の年収をかなり上回っていることがわかります。

また、薬剤師の資格手当の相場は平均3~5万円程度といわれており、資格手当の平均相場が5千円~1万5千円程度といわれる登録販売者と大きく差があります。

(※)indeed・キャリアエクスプローラー調べ(2023年6月19日時点)

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登録販売者になって働くには?

登録販売者になって働くには?

登録販売者試験に合格し、販売従事登録をおこなう

登録販売者になって働くためには、試験に合格して資格を取得し、販売従事登録をする必要があります。
以下にその流れを紹介しましょう。

(1)登録販売者試験に向けて勉強する

登録販売者の資格を取得するには、年1回都道府県ごとに実施されている試験に合格しなければなりません。

出題範囲

登録販売者試験は、大きく分けると5つの項目で構成されています。
その項目は以下のとおりです。

  • 医薬品に共通する特性と基本的な知識
  • 人体の働きと医薬品
  • 主な医薬品とその作用
  • 薬事関係法規・制度
  • 医薬品の適正使用と安全対策

登録販売者試験は出題範囲が広く、試験ではすべての項目から出題されます。
それぞれの項目をきちんと理解するために計画を立てて勉強を進めましょう。

試験概要

  • 出題数:全120問
  • 回答方式:マークシート方式
  • 制限時間:240分

過去問題などで繰り返し演習し、解答方式や時間配分などに慣れておきましょう。

参考 登録販売者資格の取得方法について詳しくはこちら

(2)登録販売者試験を受験し、合格する

合格基準

試験に合格するには、全体で7割以上の点数を取ること、さらに各試験項目の出題数に対して、3.5割以上の正答率を達成することが求められます。

ただし、受験エリアによってはこの正答率が4割以上となっている場合もありますので、受験エリアの基準を確認しておいてください。

合格率

登録販売者試験の合格率は平均40%~50%程度で、難易度としてはあまり高くありません。
しかし、2018(平成30)年度の都道府県別の合格率では19.5%~58.6%と、最大約40%の開きがありました。

都道府県によって合格率にばらつきがありますので、一概に簡単とはいえない試験といえるでしょう。

参考 登録販売者試験の難易度と合格率について詳しくはこちら

(3)販売従事登録をする

登録販売者試験に合格したあとは、販売従事登録を忘れずにおこないましょう。
登録販売者として働くためには、この登録が必須となります。

なお、申請には雇用証明書(個人で薬局等を開設している場合は許可証)の提出が義務づけられています。
無職であるなど勤務先が決まっていない場合は、先に就職活動をおこないましょう。

登録方法

勤務先が所在する各都道府県に必要書類の提出と登録手数料を支払い、申請をします。
申請後約2週間で「販売従事登録証」が交付されます。
登録手数料は都道府県によって金額に違いはありますが、大体7,000~10,500円程度となっています。

参考 登録販売者の販売従事登録について詳しくはこちら

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登録販売者を目指せるおすすめスクール

登録販売者を目指せるおすすめスクール

薬剤師と比べると難易度が低い登録販売者試験ではありますが、医薬品の成分や人体の構造や薬の成分の作用など、試験に出題される内容は専門的かつ広範囲にわたります。
特に忙しい社会人の方が登録販売者を目指す場合、効率的な試験対策が重要となってくるでしょう。

以下に紹介するスクールは、動画やeラーニングで効率化した学習ができる講座を展開しています。
これから登録販売者試験の合格を目指す方は、ぜひ参考にしてください!

ヒューマンアカデミー / 通信講座(通信)

登録販売者合格総合講座e-ラーニング

▼ココがポイント!


  • 最新年度の試験に対応!

  • パソコンでもスマートフォンでも、タブレットでも学習が可能!

  • 要点をまとめたオリジナル教材で一発合格が目指せる!

スクールホームページ:
ヒューマンアカデミー / 通信講座

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監修者プロフィール

この記事を監修したのは

石川 達也 氏

登録販売者講師:石川 達也

埼玉県生まれ。
登録販売者受験対策・薬膳・漢方医学教育の日本統合医療学園にて教務部長を務める。・・・ [続きを読む]

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