政府は2023年度中に社会人の学び直しから転職までの一連のプロセスを支援する施策を開始する予定とのことです。
具体的な内容は後日経済産業省から発表される予定ですが、現在までに分かっている情報を掲載します。
【2024年追記】:2023年、「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」として制度がスタートしました。 くわしくは以下記事をご覧ください。
▽【最大56万円の補助】リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業とは?
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制度の概要
まずは、今回の制度の概要を簡単にまとめます。
- 希望者は、国家資格キャリアコンサルタントをもつ専門家に転職相談をすることができる。
- 転職にあたって民間の資格を取得する場合、その受講料の一部を助成する。なお、受講期間は最大1年間。
- 対象の講座はプログラミング、ビジネススキル、医療、介護、Webデザイン、動画編集など。
- この支援制度は2023年度中に開始され、今後3年間で33万人を対象に支援する方針。
制度のポイント
転職希望者のキャリア相談やスキルの習得(学び直し)を、キャリアコンサルタントが支援する方針です。この施策の最大の注目ポイントは、転職のために資格を取得する際の受講料が助成されることでしょう。政府は2022年度の補正予算で確保した財源をこの学び直し支援事業に充て、今後3年間でおよそ33万人の転職を支援することを目指しています。
なお、受講料助成の対象となる資格や条件の詳細は改めて経済産業省から発表される予定ですが、「手に職つけて転職したい」と考えている方には期待の膨らむニュースですね。
岸田首相はリスキリングや学び直しにより労働市場の活性化を図る「新しい資本主義」を看板政策に掲げており、今後も転職支援や資格取得支援に関する政府のバックアップが強化されることが期待されます。
キャリアアップにつながる学び直し(リスキリング)のイメージ
経済産業省が作成した、キャリアアップにつながるリスキニングの例をご紹介します。
- 学ぶ内容:データベーススペシャリスト/オラクルマスター(ゴールド)
→転職先の業種・職種など:ITコンサルティング (正規、マネージャー〜シニアコンサルタント職) - 学ぶ内容:証券外務員一種
→転職先の業種・職種など:証券(正規、営業) - 学ぶ内容:簿記検定2級
→転職先の業種・職種など:銀行(正規、経理職) - 学ぶ内容:基本情報技術者試験
→転職先の業種・職種など:IT(正規、開発) - 学ぶ内容:フィナンシャルプランナー(2級)
→転職先の業種・職種など:保険(正規、営業) - 学ぶ内容:建設業経理士2級
→転職先の業種・職種など:建設業(正規、経理) - 学ぶ内容:ディープラーニングG検定
→転職先の業種・職種など:創業期ITベンチャー(正規、事務職) - 学ぶ内容:ITパスポート
→転職先の業種・職種など:ITベンチャー(正規、商品企画) - 学ぶ内容:MOSエキスパート
→転職先の業種・職種など:製造業[メーカー](正規、一般事務・営業) - 学ぶ内容:日商PC検定3級
→転職先の業種・職種など:製造業[メーカー](正規、一般事務) - 学ぶ内容:フォークリフト運転技能講習
→転職先の業種・職種など:物流(正規) - 学ぶ内容:PCスキル基礎+ビジネスマナー
→転職先の業種・職種など:製造業[メーカー](非正規、製造事務)
リスキニングや学び直しをすることで、これまでと違った業種や職種へチャレンジしながら、給料アップを目指せる可能性もあります。
この機会にまずは興味の持てる分野についてのスキルや資格について調べ始めてはいかがでしょうか?